『鞍馬、あん馬、アンバ、Amba』無いなら作ればいいから生まれたハイスツール

『鞍馬、あん馬、アンバ、Amba』
無いなら作ればいいから生まれたハイスツール

キッチンカウンターの高さにフィットするハイスツール選びはなかなか難しいものです。特にダイニングテーブルやキッチンカウンターなどの天板の高さと椅子の座面の高さとの微妙な関係が問題となります。

今回はこの適切な高さの求め方と、絶妙な高さのハイスツール『Amba(アンバ)』についての誕生秘話について解説します。

天板と座面の高さの差「差尺」を知れば自分に合う椅子が見つけやすくなる

天板と座面の高さの差を「差尺(さじゃく)」と言います。日本人の体形にあった差尺は「座高÷3-2cm」が理想とされています。因みに一般的な日本人の座高は「身長×0.55」ですから、男性の平均身長172cm×0.55=94.6。94.6÷3-2=29.5cm。女性の平均身長158cm×0.55=86.9。86.9÷3-2=26.9cmという計算から、理想定な差尺は27cm~30cmという結果が導かれます。

一般的なダイニングテーブルの天板高さは70cm~73cm程度なので、その高さに合う座面高さは43cm~46cmです。

キッチンカウンターの高さに合わせて誕生したハイスツール『Amba』

最近は食事をするスタイルも変容してきており、キッチンの天板を伸ばして、ダイニングテーブルの代用にする工夫が増えてきました。それに連れて座面が通常より高いハイスツールの需要も増えてきたように思います。無いなら作ってしまえと、当社のスタッフがデザインした椅子がこの鞍馬のようなAmbaです。

通常のキッチンカウンター天板の高さは85cm程度ですから、85cm-27cm=58cmの座面高さを意識してデザイン、製作しました。

ネーミングの由来は体操競技種目の鞍馬

ハイスツールの「Amba」は体操競技種目に使う鞍馬の形に似ていることから命名しました。

座り方も2通りで、ただ腰を掛けても良し、写真のように跨いで座ることも良しのスツールに仕上がりました。もともとこのスツールは、弊社内の設計スタッフが北海道の旭川家具の製作現場を視察した際に品質やモノづくりの感性に触れ、社内の数人でいくつかのデザイン案を持ち寄り、その中で最も現実的なデザインを選び、幾度か試作を繰り返しながら辿りついて出来上がったものです。

当初は北海道で作っていましたが、今では脚モノが得意な四国の工場で製作しています。著名な建築家が椅子までデザインするという話は時々耳にしますが、工務店が椅子を作ってしまうのは珍しいようで、仕事仲間からも「本当に作っちゃったんだ!」と、驚きの声が寄せられました。

開発・製作・販売を始めて既に数年が経過しますが、弊社のキッチンのお客様やネットで目にとめていただいた方から注文をいただいています。

数年前の話ですが、芸人の○〇○博士が、BSTVの取材に弊社の住宅グループの竣工現場を訪れた時、「自分は腰痛持ちなので、Ambaの座り心地が実に最高」と絶賛してくれました。

えっ、家の話ではなく、そこですか…。

表示件数
並び替え