住まい手が本当に住みたい家を、ともに考えカタチにする大工社長
〈シリーズ_造作で住まい手の暮らしをかなえる人々12〉
「住まい手が本当に住みたい家を、ともに考えカタチにする大工社長」
株式会社 SNUG FACTORY 100%LIFE 代表取締役 早坂和也さん

今回、ご紹介するのは、山梨県甲府市を中心に活動する、株式会社 SNUG FACTORYの社長・早坂和也さんです。
早坂さんは現役の大工。「機能性」と「デザイン性」だけ追っても、なかなかたどり着けない「本当に住みたい家」を建てていきたいと、7年前に起業しました。
映画に出てくるようなアメリカンスタイルの家や、家族が楽しく暮らせる仕掛けがある家など、個性的な住宅を次々と作っています。
なかにはekrea Parts「キッチン・キット」を活用した、おしゃれで楽しそうなキッチンも。あわせてご紹介します。
空き倉庫をリノベした事務所は、家づくりのベースキャンプ

SNUG FACTORYの事務所外観
SNUG FACTORYは、2018年に創業した工務店です。社長の早坂和也さんは、それまで大工として、現場経験を積んできました。
事務所の看板には、社名ではなく「100%LIFE」の文字が…。
「さらに仕事の幅を広げていきたいと考え会社化したんですが、それまで使っていた100%LIFEという名称は、「%」という文字が使えず、社名として登録できませんでした。そこで、意味が近い英単語を探しSNUG FACTORYに。ただ、以前の名称(100%LIFE)も愛着があるので残しています(笑)」

入り口もカジュアルな雰囲気
たまたま売りに出ていた約50㎡の空き倉庫をリノベーションしたという事務所は、カバードポーチのある、西部劇出てくる酒場のような外観。

事務所の内観
扉を開け中に入ると、打ち合わせテーブル以外に、カフェのカウンターのようなスペースも。不思議と心休まる空間です。

お客様と打ち合わせをする早坂社長
「社員は5名です。設計担当は1名。大工は私以外に2名いて、すべて自社で施工しています。お客様には、これからどう暮らしたいか?をしっかりヒアリングして、ライフスタイルが映し出される、鏡のような家を提案していきたいと思っています」
そのためには、大工の心意気で、ないものは作ればいいという早坂さん。さっそく、住まい手が実現したい暮らしを実現した住宅をご紹介しましょう。
住まい手の「好き」を詰め込んだ、造作を駆使した手作りのLDK

玄関側から見たLDK
こちらのお宅は、ご夫婦と2人のお子さんが暮らす家です。家事はほぼ1階で完結するプランで、広いLDKのすぐ隣には、室内干しの部屋やファミリークローゼットもあります。
好きなものに囲まれて暮らしたいという住まい手の要望に沿って、LDKの入り口の扉は、木とガラスを組み合わせて造作しました。
家に帰ってくると、お気に入りのインテリアが扉を開ける前から、目に飛び込んできます。

キッチンカウンターとダイニング
キッチンとダイニングは横並びに。キッチンカウンターも設け、くつろげる場所をたくさん作りました。

ダイニング側から見たキッチン
キッチンの本体にはekrea Partsのキッチン・キットを採用。背面のキッチンボードと面材を合わせたことで統一感が生まれました。
白と、モスグリーンのサブウエイタイルが映え、キッチンをカジュアルな雰囲気に。軽やかで絵になるキッチンです。シンク下はオープンにしてゴミ箱の置き場を確保しました。

キッチンからの眺め
キッチンからは、リビングはもちろん、扉を開けて帰ってくる家族の姿や、壁に取り付けられた時計がよく見えます。この場所に立っているだけも、楽しい気分になれるキッチンです。
木の温もりを感じるモダンな空間にもキッチン・キットを採用

吹き抜けのあるリビングから見たキッチンとダイニング
先ほどのカジュアルテイストのお宅とは、がらりと違うモダンなお宅。キッチン・キットを採用したことで、上質な家具と馴染んだ心地よい空間です。

反対側(ダイニング)から見たLDK
キッチンの面材にはワトコオイルで塗装したシナ合板を使用。ダイニングテーブルや床との相性もよく、落ち着いた空間に。

キッチン全景
こちらのカップボードは、キッチンの面材と合わせ自社で製作しました。木の温もりに包まれた、オリジナルのキッチンに住まい手も大満足です。
早坂さんの自邸でもキッチン・キットを活用。居心地のよいキッチンに

キッチン・キットで作った自邸のキッチン
実は、早坂さんの自邸のキッチンもキッチン・キットを採用して作ったと聞き、写真を見せてもらいました。
こちらは、W1950mm×D650mmのⅡ型キッチン(シンク部)とW1700mm×D650mmのⅡ型キッチン(コンロ部)を組み合わせたL型キッチンです。
趣味で集めた植物を置いている吹き抜け側(写真右手)には、カウンターを設置。キッチン側には、奥さんの要望でたくさんの引き出しがあるカップボードが。収納量たっぷり!食器収納兼パントリーとして活躍しています。
L字型キッチン+カップボードで、U型に囲まれたキッチンは動線もコンパクト。調理も片付けも短時間で完了します。

書斎にもなるカウンター
「カップボードの上はカウンター。奥行きは1000mmあります。夜、食事をとりながら仕事ができるよう、このサイズにしました」
奥さまにとっては家事がしやすいキッチン。そして早坂さんにとっては、仕事が進むキッチン(書斎?)になりました。

カウンターでコーヒーを飲む早坂さん
「キッチンは、造作することでその家々にあった、唯一無二の心地よい場所になります。これからもお客さんに寄り添い、造作と向き合っていきたいですね」

100%LIFE/ SNUG FACTORY(スナッグファクトリー)
“寄り添う家づくり”をモットーに、住まい手が住みたい家をとことんヒアリングし、形にする工務店。現場がスタートしてからも、見て実現したいことがあれば対応するのは大工社長ならでは。
〒400-0043山梨県甲府市国母8丁目3-1
℡:055-242-9790
HP:https://100-life.com/