 |
キッチンおやじのコラム 2005.11.16/VOL.02
こんにちは。「キッチンおやじ」こと岡本憲明です。
初回は、いいオーダーキッチンを作るには、計画段階から参画いただくことがベストと申し上げました。2回目からは、キッチンの具体的なお話をしていきましょう。それでキッチンに対する理解を深めていただければと思います。
オーダーキッチンは得てしてオーダー家具と混同しがちですが、収納部分にあたる箱体(キャビネット)はほとんど家具と同じですが、根本的な違いは設備が絡む点です。設備と言っても、給排水・電気・ガス・換気・・・と多岐に亘ります。 |
 |
キッチンを計画する際、最も注意しないといけない点というか、問題になるのが排気と排水です。両方に共通する点、お気付きになったでしょう、“排”です。汚れた水、汚れた空気の出し方です。水・空気とも流体で、ご存知のとおり、水は高い所から低い所へ、空気は暖かいものは上へ、冷たいものは下へ流れます。これが自然の摂理です。
ただ、住宅では他に飛散しないために、排水は排水管の中を通して流します。排水は液体なので、排水管自体に勾配をつけ、流れる経路を確保すれば流れます。
一方、キッチンで出る汚れた空気は、ガスが燃焼して出る二酸化炭素・水蒸気、また調理中に出る油煙・水蒸気・・・etc.多種です。昔は窓を開けるだけで自然に出していたのですが、昨今は換気機器を使って強制的に引っ張っています。
|
キッチンにおける換気機器は、今はレンジフードというファン(換気扇)とフード(捕集箱)が一体になったものが、一般的に使われています。この選択が難しいのです。ファンも、プロペラファン・ターボファン・シロッコファン・・・とそれぞれの特性をもったものがございます。換気量は良いが作動中の音がうるさいとか、またその逆もあります。フードのデザインも多種ございます。その中で、性能が良くデザインもかっこいいもので、しかもコストもリーズナブルなものを選ばないといけません。
最近は、技術進歩・高デザイン化・安全性を加味したものが多く見受けられます。そのほとんどはシロッコタイプのものです。このタイプのものは、汚れた空気を機械で引っ張った後、ダクト配管で外に出す構造になっています。
|
 |
| 自分の今までの経験で申し上げますと、キッチンの部分の工事だけに関して比較した場合、苦労したのは排水よりも排気の方です。リフォームでキッチンを取り付ける場合は、どちらも苦労しますが、排気に関しては新築住宅でも苦労してきたからです。 |
 |
昨今の住宅の間取りを考えますと、LDK一体のものが大半です。天井高がそこそこの高さがあって、天井の懐(天井裏の部分)があればいいのですが、たまに天井高を目一杯とって梁をあらわし(構造の梁を見せる)にしている場合に、ダクト配管が通せないとか、小屋裏にロフトを設けたため天井高が取れなくて、火災予防条例に則って必要離隔距離を取ると、その高さに合うレンジフードが見つからないとか・・・苦労しました。
そのたびに、配管経路をわざわざ隣の部屋まで振り回したとか、特注でレンジフードを製作して対処したとか、なんとかやってきました。 |
最後に、排気ばかりに目をやって、見落としがちなのが給気です。換気とはそもそも、室内の汚れた空気を外に出して、新鮮な外気を室内に入れ、空気環境を良くすることです。それと、意外に給気を促進することで、排気効果が上がります。部屋全体でバランスしているのです。出て行った量だけ入るし、入った量だけ出るのです。だから、以前、独立型キッチンが多かった頃、排気し過ぎて給気が足らずドアが開かないとか、開けるとバターンと閉まるとかいった現象が起きていました。また、ひどい時には、酸欠状態になって死亡事故が発生したなどということもありました。今はLDK一体で割合、単独のスペースになっていないとはいえ、住宅の機密性が上がっていますので、排気も大切ですが給気も忘れず考慮下さい。
排水、排気の話をするつもりでしたが、なんだか排気の話ばかりになってごめんなさい。では、飽きずに次回もよろしくご覧下さい。 |
「キッチンおやじ」こと 岡本 憲明
|
 |